10月1日はコーヒーの日。
コーヒーは世界中の人に最も愛されている嗜好品の一つ。

私はお酒は飲めないのですが、代わりにコーヒーを毎日飲みますし、コーヒー無しの生活は考えられません。
それではなぜこの日がコーヒーの日と呼ばれるようになったのでしょう?
またコーヒーの起源は古く、9世紀からといわれていますが具体的にどんな話だったか覚えていますか?
今回はこの2つのトピックについて解説していきます。
10月1日コーヒーの日その理由とは
世界最大のコーヒー生産国ブラジルでは、コーヒー豆収穫のサイクルが9月に終わり、新しい収穫年が10月から始まります。

この新年度の始まりに合わせ1983年に全日本コーヒー協会が10月1日を「コーヒーの日」と制定。
また、2014年国際コーヒー機関(ICO)も同じ理由で10月1日を「国際コーヒーの日」と公式に制定しました。
日本では秋の訪れとともにコーヒーの需要が高まることからこの時期にコーヒーに親しむ文化やイベントが多く行われているとか。
とはいえ、「コーヒーの日」の存在を私もこれまで知りませんでした。
人気のコーヒー屋さんではコーヒーの日にちなんで特別な商品を販売し、早くもインターネットが混乱する盛況ぶりのようです。
↑コーヒーのおともにぴったりのおからクッキー
↑これもコーヒーのおともに良さげなナッツ
私たちの生活に上質な安らぎを与えてくれるコーヒー。
コーヒーの日に限らず、時にはその遠い産地の人々に思いをはせ感謝しながら一杯のコーヒーをいただくのもいいかもしれませんね。

10月1日コーヒーの日エチオピア起源説とは
エチオピアで最初にコーヒーが発見されたエピソードについてお話しします。
9世紀頃エチオピア・カッファ地方で、山羊飼いのカルディはある日自分たちの山羊が特定の赤い実を食べた後に元気になり、興奮して踊りだす姿に気づいた。

好奇心からカルディ自身もその実を食べてみたところ、みるみる元気と活力が湧いてくるのを感じた。

カルディはこの実の効能について修道院の僧侶に話した。
僧侶たちが実を持ち帰り、暑いお湯に溶いて飲んでみたところ、夜のお祈りの間も眠くならずに元気でいられることに気づいた。
その後、この実が精力増進や集中力向上に役立つ「神の贈り物」として僧侶たちの間で眠気覚ましに利用されるようになり、コーヒーが広く知られるようになった。
以上がコーヒーが発見され広まったとされる有名なエピソードとなっています。
株式会社キャメル珈琲が運営している小売店「カルディコーヒーファーム(通称KALDI)」の名前は、この山羊飼いの名前からつけられたのですね!

エチオピアのロックチャーチ
注目すべき点は、この時点では人々にとってコーヒーは飲み物ではなく「薬」であった、ということです。
コーヒーに含まれる「カフェイン」は、覚醒作用や集中力向上、疲労回復などいくつかの効能や効果が期待できるとされています。
コーヒーは最初「薬」としてアラビア半島に伝わりますが、まだこの頃は現在のように焙煎されたものでなく、赤い実の中から取り出したままのレモン色のコーヒー豆が薬として飲用されていたとのこと。

すり潰したコーヒーの赤い実から出てきたレモン色の豆
嗜好品としてコーヒー豆を焙煎して飲む習慣が始まったのは、15世紀頃アラビア半島のモカという場所でのことだそう。
ちなみに日本に持ち込まれたのは18世紀末。長崎・出島に持ち込まれ、江戸後期の文化人大田南畝も飲んだそうです。
10月1日コーヒーの日コーヒー産地と豆の違いについて
コーヒーとひとくちにいってもその種類はさまざまです。
世界の主な珈琲豆(アラビカ種・ロブスタ種など)は、産地によって風味や特色に大きな違いがあります。

下記の表は代表的なコーヒー豆の産地別に、その味わいや特色を整理したものです。
| 産地 | 主な特徴・風味 |
| ブラジル | バランスが良く、ナッツのような香り、甘味、苦味が穏やか |
| コロンビア | 酸味がしっかり、香り高く、フルーティでコクがある |
| エチオピア | 華やかな香り、ベリーや柑橘系の果実味、軽やかな酸味 |
| ケニア | 強い酸味、ワインのような風味と果実感、ボディ感がある |
| グアテマラ | チョコレートやスパイスのような甘さとコク、酸味も程よい |
| インドネシア | 土っぽさ、スパイシーさ、苦味が強い、ボディが重め |
| ベトナム | 苦味が強く、ボディがしっかり、後味に甘み、価格は安価 |
| ジャマイカ | マイルドで上品、バターのような滑らかさとほのかな酸味 |
| ハワイ(コナ) | クリーンで雑味が少なく、花の香り、甘味と酸味のバランスが良い |
| インド | スパイシーでウッディな香り、やや土っぽい、苦味が強い |
コーヒー豆の味は、気候や土壌、標高、精製法などによって決まります。
広く栽培されるアラビカ種は一般的に高地産で繊細な酸味・香りが魅力。
ロブスタ種(主にインドネシア、ベトナム、インドで栽培)は低地産中心で苦味やボディ感が特徴的。
ここに日本の喫茶店でおなじみの「キリマンジャロ」が含まれていないのはなぜだかわかりますか?
実は「キリマンジャロ」という豆の品種は存在しません。
「キリマンジャロ」はアフリカ・タンザニア北部のキリマンジャロ山周辺で栽培されるコーヒーの銘柄(地域ブランド名)です。

アフリカのキリマンジャロ山
その地域で収穫するコーヒー豆全般を「キリマンジャロ」と呼び、主にアラビカ種が使用されます。
他にも「モカ」「マンデリン」「ブルーマウンテン」これらもコーヒー豆の品種名ではなく、産地・地域に由来する銘柄・ブランド名ということです。
まとめ
今回は10月1日がコーヒーの日と制定された理由とコーヒーの起源、また産地ごとの特徴について解説しました。
- 10月1日コーヒーの日その理由とは
- 10月1日コーヒーの日エチオピア起源説とは
- 10月1日コーヒーの日コーヒー産地と豆の違いについて
日本では世界中のコーヒーをお店でも家庭でも手に入れることができ、本当に幸せですね。
インスタントでもドリップでも手軽に美味しくコーヒーをいただくことができます。
コーヒー農家さんに感謝しながら、今日も一杯のコーヒーをじっくり味わいましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
またのご来店をお待ちしております。
